活用事例集2012
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Course N@viデビューへの一言!09 オンデマンド授業導入後は、教場での授業では、自宅で学習してきた内容を添削したり、実際に書く練習をしたりという内容が中心になっている。「英語音声学」の授業と同様に、基礎的な内容はオンデマンドにて自宅で学習し、授業では実際にそれを活かした実践練習をするという形になっているわけである。 実際に取り入れてみて折井准教授が感じているのは、授業の内容によって、オンデマンド授業に適しているものと、そうでないものとがあるということだという。「教場で学生の反応を見つつ、口頭で説明したほうが効果的なものもあれば、私が逐一説明するのは非効率なものもあります。その内容によって、うまく使い分けるのが理想ですね。」ゼミ生の復習用にも基礎資料として活用 この「中級コミュニケーション」の授業用に作成した「アカデミックライティングの基礎」のオンデマンドコンテンツは、折井准教授が担当するゼミの学生たちの基礎教材としても活用されている。レポートや卒論を書くにあたり、英語ライティングの基礎も必要となるが、すでに学習済みの内容であっても、忘れている学生もいる。そこで、このコンテンツを、ゼミに在籍している間自由に見られるようにしておくことにした。 ゼミの学生たちは、各自が適宜必要なコンテンツを見て、復習に役立てている。「以前はゼミ内の1コマ、2コマを使って、資料を配り説明していました。Course N@viからいつでも利用できる形にしておくことで、必要な部分を自分のペースで見られるようになり、とても好評です。」リスニング用教材を音声ファイルで公開 さらに「中級コミュニケーション」の授業では、2011年度になってから、リスニング用教材をCourse N@vi上の資料コンテンツとして公開することにした。授業中に聞かせたリスニング用の教材を、復習用に配付してほしいという要望に応えたものだ。著作権の問題もあるため、学生たちのレベルや内容にあったものをオリジナルで作成し、利用することにした。 公開用のデータは、最初はオンデマンドコンテンツ同様に動画として収録するつもりでいたが、職員から、音声ファイルとして公開する方法を勧められた。これは2010年度からCourse N@viに新たに加わった機能で、「資料コンテンツ」などに動画音声ファイルを埋め込ん私のようにITの知識に自信がない人でも、職員の方がしっかりサポートしてくださるので、有効に活用できています。同じような理由でためらっている方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。でおくと、Course N@vi上のプレイヤーをクリックするだけでそのまま音声を再生できるという機能だ。オンデマンドコンテンツ用の動画を作成するにはスタジオで収録する必要があるが、この方法なら音声ファイルを用意するだけでよく、手間は各段に軽減できる。 Course N@vi上では、リスニング用の教材に合わせて、授業で習ったリスニングのテクニックを駆使して、練習問題にもトライできるようにした。「私自身は、MP3(※音声のファイル形式)とは何かも分からないほど、その方面の知識が乏しかったのですが、職員の方が丁寧に教えてくださいました。指示された素材さえ用意すれば、アップロード作業もサポートしていただけたのでスムーズに利用できました。」 これを利用すれば、学生は授業時間外であっても何度でもリスニング練習に取り組むことができる。「全員に必須とはしていませんが、やる気のある学生の熱意に応えるために、何かしら可能性を提供できればと思っています。」新たな可能性が見え意欲が沸いてきた 折井准教授が、最初に休講対策にオンデマンドの導入を決めたのは、事情を知った職員から提案を受けたことによるものだった。「自分には無理だと思って敬遠していましたが、こういうのがあるんですけどやってみませんか?と具体的に提案していただいたおかげで、思い切って始めることができました。」 始めた当初は、周囲に迷惑をかけないための次善の策という意識だったが、実際に使ってみると、むしろ普通の授業ではできないことも可能になるという魅力を感じたという。「自分の手間を省力化するという目的ではなくて、Course N@viの導入で効率化することで、学生たちと対話する時間を増やせるという点が、積極的に導入しようと思えた理由かもしれません。慣れてくるといろんな可能性が見えてきて、面白いと思うようになりました。どんなものか分かってくると欲も出てきて、今後はもっといろいろなことに挑戦してみたいですね。今の課題は、事前にオンデマンドを見ないで教室にくる学生をいかに減らすかです。『試験前にまとめて視聴』では、教場授業の効率が上がらないので、後期からは授業の最初に、オンデマンドコンテンツの理解を確認するクイズを出すなどしていますが、より効果のある方策を模索中です。」「英語中級コミュニケーション」のオンデマンドコンテンツの画面。3分前後の動画を視聴した後、小テストに回答する。回答後に次の動画を試聴させる。「英語中級コミュニケーション」のリスニング用教材の画面。「資料コンテンツ」などで動画音声ファイルを埋め込むことにより、Course N@vi上でプレイヤーを表示させ、音声を再生できる。

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