活用事例集2012
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Course N@viデビューへの一言!15なく、他人が発表している姿を見ることも大いに参考になる。「今回のゼミ発表では、各自他人の分も見ておくように言っておいたのですが、実際はあまり見ていなかったようです。次回からは、確実に見てもらうために、他の学生の発表へのコメントを必須とするのも一案かもしれません」。 2011年度の後期には再び発表用コンテンツを作成させるが、これについては、個別で自宅から視聴させるのではなく、翌2012年度の授業の早い時期に教室で見せることも検討しているという。「話し方というのは、一度パターンが身についてしまうと、なかなか修正しにくくなります。学生の早い時期に、こうしたツールを活用して自分の話し方をチェックしてトレーニングできる機会は貴重です。ぜひ、さまざまな授業で取り入れてみることをお勧めします」。就職活動を見据えた面接の練習にも使える さらに、カメラに向かって話すという状況に慣れることも、緊張した場面で人の目を意識しながら話す練習になる。今回が初めての試みだったため、4年生はすでに就職活動を終えた学生が多かったが、「もっと早く使っていれば、面接の練習にも役立ったと思う」という声が多く聞かれたという。 Xpertは自宅のPCでも使えるため、授業用に限らず、自分が話しているところを自由に撮影してみることもできる。「授業や人に見せることを前提としなくても、自分自身で面接の自主練習としても使えば、きっと効果があるでしょう。外部の業者で面接のトレーニングをしてくれる講座などもありますが、そういうものに高いお金を払わなくても、Xpertは早稲田の学生なら誰でも利用できるので、ぜひ活用してほしいですね」。グループワークの打ち合わせにCourse N@viの掲示板も活用 グループの共同コンテンツ作りの過程では、Course N@viの掲示板も活用している。「班ごとにディスカッションする場を作ってほしいという学生からの要望を受けて、各グループ用の動画コンテンツ作成ツールと聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、出来上がったものを見るだけなら、PCが苦手でも問題ありません。プレゼンの練習には格好のツールなので、ぜひ多くの場面で活用して欲しいと思います。掲示板を設定しました。誰かが作りかけのPowerPointのファイルを添付すると、他のメンバーがチェックをしたり、続きを引き受けたりと、工夫して便利に使っていたようです。グループワークを行うときに、Course N@viの掲示板はとても有効だと思います」。教員側でも、Course N@viにログインすればこのやりとりを見ることができる。適宜チェックし、進捗具合を確認できたのもよかったという。 最近の若者は、プライベートでもPCで動画を視聴する機会は多い。多くのノートPCにはWebカメラが搭載されていることもあり、自分の動画を撮影する側に回るのも、それほど敷居は高くない。「学生はコンテンツを作ること自体には親和性が高いものです。何度も撮り直したりして手間はかかっても、ワイワイやりながら熱心にやっています。昨年度は対面での発表を体験した4年生に聞いても、Xpertを使ったコンテンツ作成の方がよいと感じた学生が多かったようです」。気軽に取り組める分、作ることだけが目標となることなく、発表の内容や上手な伝え方といった部分での教育効果も期待できる。 木村准教授は、今回の試みを通じて、学生が自宅から操作できるという点にも大きな可能性を感じたという。「昨今懸念されているような、新型インフルエンザや災害など、大学に来られない非常事態を想定した場合、Course N@viのみでなくXpertのようなツールを積極的に活用することは、非常に重要になってくると思います。新しいツールは慣れるまでが多少面倒ですが、学生も教員も、普段からできるだけ使えるようにしておくと安心なのではないでしょうか」。Xpertで学生が作成したコンテンツ。ゼミ発表では、用意したPowerPointの資料と、それを説明している自分の姿をWebカメラで撮影した映像とを組み合わせて、15分ほどのコンテンツを作らせている。

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