事例集Vol.1
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09 さらに、授業後には同じく「小テスト」機能を使って授業の感想や質問を書かせている。もちろんこれも加点対象だ。これに対しては、できる範囲でなるべく教授からもコメントを返すようにしているという。「学生は大学の授業は一方通行だと思っているので、レスポンスがあると、ちゃんと読んでくれているのが確認できて、うれしいようです。特に最初の授業では、入学時のモチベーションを保つためにも、どんなに忙しくても3人に1人ぐらいには書くようにしています。」 大教室での授業では、とかく教員と学生の間に距離ができてしまいがちだが、学生側のコミュニケーション欲求に応えるツールとして、Course [email protected]が役立っているようだ。演習:BBSの利用で発表力・コメント力を訓練する 反対に受講生の少ない演習科目においては「ディスカッション機能」を活用しているという。 たとえば1年生対象の演習科目である「複合文化学テーマ演習Ⅰ~映画のなかで飲食はどう表現されているか~」では24人の受講生がいる。この演習は、決められた映画について学生が順次発表を行っていくという形で進められる。ここでは、次の発表で扱われる映画について、事前に観た感想を「ディスカッション機能」から書き込むことを全員に課している。これにより、どの学生もより関心を持って発表を聞けるだけでなく、発表者にとっても、事前に他の学生の意見を参考にして内容を微調整できる。 発表後は教場でもディスカッションを行うが、さらに授業の終了後にCourse [email protected]上でも感想を書かせている。「授業時間だけでは、議論が盛り上がったところで終わってしまうことも多いし、時間をおいてから改めて書き込みをすることで、より実りある議論が続けられます。その場では発言できなかった学生も、考えをまとめてから発言できるのはメリットでしょう。その場での議論より、むしろいろいろな意見が出ることが多いように思います。」 これにより、各自が自分の発表のどこが良くてどこが悪かったのかを知ることができる。自身が気づかなかった問題点を発見し、将来的に卒論を書く際にも役立つことが多いという。このような書き込み作業を日常的に繰り返すことで、コメント力も確実に伸びていくという。 さらに、3,4年生のゼミにおいては、あえてCourse [email protected]以外の外部のBBSシステムを用いたディスカッションを行っているケースもあるという。その理由は、ゼミの受講生以外にも内容を公開するためだ。荒らしなどを防ぐため、IDとパスワードにより、受講生以外は書き込みできないようにしている。「このゼミでどんな内容のことをやっているのかを開示することは、他の学生、特に新入生や2年生などのゼミ選択にも参考になるはずです。」 ゼミの受講生はこの書き込みも加点材料となるが、Course [email protected]とは別のシステムであるため、別途統計をとり、手動で他の点数と合計する必要がある点が面倒だという。「Course [email protected]でも、閲覧のみ外部からもアクセスを許可する仕組みがあるといいんですけどね。」課題は、アクセスしない学生がいること これらの取り組みは、日頃の努力が認められること、点数がクリアになること、および教員とのコミュニケーションが図れるなど、学生側にもおおむね好評のようだ。 しかし、一方でCourse [email protected]へのアクセス義務を面倒がる学生もいるという。「細かな課題はもちろん、簡単な授業の感想にしても、授業が終わった後もPCからアクセスする時間を取らなくてはいけないのは、確かに面倒でしょう。出席カードならその場で書いて終わりですから。現在は、まだCourse [email protected]を導入している教員が少ないようですが、今後、過半数の教員が使い出せば、状況は変わると思います。PCからCourse [email protected]にアクセスするのが当たり前という環境になってしまえば、学生のメンタリティも変わってくるはずです。」 現在、Course [email protected]は携帯からのアクセスには対応していない。これについては、賛否両論の意見があるようだが、福田教授は賛成派だ。「確かに携帯からの書き込みは、文章が短くなりがちで構築性に欠けるという面はあります。でも、携帯からでも利用できることで学生がアクセスしやすくなるのであれば、それはそれでいいんじゃないでしょうか。学生にとってわかりやすい授業をするためのツールとして、Course [email protected]はとても利用価値があると思いますよ。」小テストでの点数は自動集計できると同時に、学生側からも確認できる。さらに、設定によって全員の自由記述解答(たとえば質問や意見)を履修者全員が見られるようにすることもできる。授業中に出席カードに感想を書かせているなら、それをCourse [email protected]に移行してみてはどうでしょう。管理が楽になるだけでなく、手軽にレスポンスも返せるので、双方向のコミュニケーション向上にも役立ちますよ。Course [email protected]デビューへの一言!

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