事例集Vol.1
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2007年4月、文学学術院では学部再編により、文化構想学部、文学部という2つの新しい学部が立ち上がった。ちょうどそのタイミングがCourse [email protected]の正式リリースと重なったこともあり、文学学術院では当初から組織をあげてCourse [email protected]の導入を積極的に推進してきた。フルオンデマンド授業で、合理的なカリキュラムを実現兼築信行文学学術院教授1年次必修科目の「基礎講義」をフルオンデマンド化 新設された文化構想学部、文学部では、1年次は基礎教育、2~4年次の3年間を専門課程で学ぶ「1・3制」を採用している。そして、1年次の基礎教育における2本の柱として設置されたのが、「基礎講義」と「基礎演習」だ。 そのうちの1つである基礎講義では、2年次以降で専攻する文化構想学部の6つの論系、文学部の17のコースについて、それぞれどのような教育内容を用意しているのかをカタログ的に紹介するための講義となっている。各分野の入門的な教養を身につけると同時に、専攻選択の参考情報を与える意義も併せ持つ。そして、この基礎講義のすべてが、Course [email protected]を利用したフルオンデマンド授業として実施されているのだ。 基礎講義は、一本につき30分弱程度のビデオを収録したものをCourse [email protected]にアップロードしておく。学生はその中から自分の好きなものを選び、自宅など任意の場所のPCから受講する。受講後は必ずレビューシートに感想を入力することとし、期限内に全体の3分の2以上の講義を受講することを義務化している。最後は、そのうちのどれか1つについて、Course [email protected]経由でレポートを提出し、認定されれば単位を取得できる。 基礎講義においては、このようにすべてがCourse [email protected]を通して行われるため、教員と学生が直接顔を合わせることはない。そのため、実施前には「脱落する学生が多数でるのでは」という懸念もあったが、実際には97%という高い単位取得率を達成したという。 「新学部の立ち上げとCourse [email protected]のスタートの時期が重なったおかげで、非常にうまくいったと思います。もし同じことを対面授業でやろうとすれば、教室の手配などかなり大変です。このカリキュラムはCourse [email protected]なくしてはできなかったともいえますね。」 基礎講義では、文化構想学部で56、文学部で53という大量の講義が設置された。それを可能にしたのはオンデマンドという形態のおかげだ。学生の側でも、時間割編成の制限を受けることなく好きなタイミングで受講できるので、幅広い講義から本当に受講したい講義を自由に選択できる。 基礎講義としてのラインナップは、前年と同じ講義については、翌年も同じものをそのまま使うこともできる。必要があれば、修正を加えてもいい。一度作成したコンテンツは何度でも利用できるのもメリットだ。 戸山キャンパスでは、2001年に文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業「学術フロンティア推進事業」に戸山リサーチセンター(TRC)が採択され、早くからオンデマンド授業に積極的に取り組んできた。第二文学部という夜間制の学部を持つ特性から、昼間キャンパスに来られない学生のために便宜を図る手段があってもいいのではないか、との認識が高かったという事情もあったという。 そんな経緯もあり、Course [email protected]導入開始時には、他学部に比べオンデマンド授業についての習熟度はかなり高かったようだ。そのノウハウを活かし、すべての基礎講義をフルオンデマンドで行うという思い切った試みが実現した。基礎演習にも全面的に活用 1年生用の基礎教育のもう一つの柱である基礎演習においても、Course [email protected]は活用されている。 基礎演習では、読み書き能力や調べる力、プレゼンテーションや論文を書く力など、いわゆる基本的なアカデミックリテラシーを学ぶことを目的としている。語学のクラスに対応した形で30人程度のユニットを作成し、専任教員が担任として指導にあたる。 この演習においては、すべての授業が標準化されたスケジュールと内容に沿って実施される。テキストは、文学学術院の専任教員が1年生の学ぶ内容に合わせて各自の専門分野の論文を提供、これをWeb上のデータベースにストックしておき、担当教員は印刷を発注することができる。 学生は、このデータベース上からジャンルやキーワードで興味06

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